こんばんは。弁護士・社会福祉士・保育士の村松綾子です。

 

 本日は、認知症初期集中支援チームについてお話をしたいと思います。

 私は弁護士・社会福祉士として、成年後見人を利用したいというご家族から、以下のような相談をよく受けます。

 

Q 父が認知症のようです。しかしながら、父は「自分が元気だ!」と言い張っていて、なかなか病院に行ってくれません。どうしたらいいでしょうか。

 成年後見の申立てもしたいのですが、医師の診断がないと難しいと言われてしまいました。どうにかして、父に病院に行ってもらう方法はないのでしょうか。

 

A 認知症初期集中支援チーム(←クリックで、さいたま市ホームページが別窓で開きます)のサポートを利用する方法もあります。

 認知症初期集中支援チームとは、認知症サポート医、医療・福祉・介護の専門職(看護師、精神保健福祉士、社会福祉士等)で構成される、認知症の支援チームです。

 さいたま市では、「認知症初期集中支援チーム」を5チーム設置し、認知症の方や認知症の疑いのある方、また、その御家族に対し、早期対応の支援を開始します。

 

 認知症の方も、なかなか家族の言うことは聞いてくれないけれど、第三者である看護師や社会福祉士が病院に付き添うことで、病院の受診を断固拒否していた認知症の方の態度が和らぐことがあります。

 対象となる方は、さいたま市内に居住する40歳以上の方で、在宅で生活しており、かつ認知症が疑われる方又は認知症の方で、次のいずれかに該当する方。

①医療サービス、介護サービスを受けていない方、または中断している方で以下のいずれかに該当する方

・認知症疾患の臨床診断を受けていない方

・継続的な医療サービスを受けていない方

・適切な介護サービスに結び付いていない方

・介護サービスが中断している方

②医療サービス、介護サービスを受けているが、認知症の行動・心理症状が顕著なため、対応に苦慮している方

 

 まず、チームの利用にあたっては、地域包括支援センター又は各区役所の高齢介護課にお問い合わせください。